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執筆者の写真Takeshi Sekine

意図せぬトップダウンが起きる理由:まぬけを演じよう

~仕事ができる経営者は必見!~ 

 経営にはさまざまなマネジメント手法が存在しますが、若手経営者の大半がトップダウン方式の経営は避けたいと思っているはずです。私もトップダウンは嫌いでしたが、本人の意図に反してトップダウンが生じる事もあります。今回はそんなお話です。


仕事がデキすぎる弊害

 一般的に、会社でパフォーマンスが高い人は評価されますよね。特にフィールドのメンバーであれば実力主義が当たり前になってきているので、仕事ができればデキルほど出世していく人は多くいます。しかし、仕事がデキすぎる人って、なぜか出世コースで突如として脱落することがあったりしません?


あまりにもデキすぎる人は、部下にも自分と同じようなパフォーマンスを求めてしまい、部下が息苦しくなって組織が崩壊するなんて事はよく聞く話ですよね。


こういうマネージャーの組織では、できる人が残って有能な人材が集まるスター集団になることもあります。一方で、弊害もあるんですよ。それは、ボスがデキすぎる人間である場合、ボスの発言・指示が完璧であるが故に、部下がボスの指示に何でも従うような風潮が生まれかねないという事です。


部下も最初は、ボスに対して意見を述べますが、段々とボスのいう事に間違いがないと分かってくると、ボスが主張することに疑問を感じなくなるんですよね。この状態、確かに組織的には高いパフォーマンスを挙げるかもしれませんが、長期的に考えた場合、このボスがいなくなると組織は一気に崩れます。また、部下も成長が止まってしまうという弊害が起こるのです。


ここまで、有能な部下が揃っているケースについて述べましたが、どの会社でも有能な部下ばかりが集まるような組織、チームはそんなにはありません。


これが中小企業だった場合、どうなると思いますか?




中小企業ではどうなるか?

 例えば、一流大学を出て超大手企業で数年働いたアトツギが会社に入ってきましたと。

部下からしますと、鼻につくアトツギだが、どうにもコイツは頭が良いし仕事もできる。


自然と部下の人たちは、考えるという思考が停止してしまい、ボスである後継者の意向を強く意識するようになります。本当にできる後継者であるならば、自分の意見は最後まで言わずに部下が正解を導き出せるようにガイドするのですが、有能な人ってのは我慢ができなくなり、結果として指示を出すことが多くなっていきます。


勘違いする後継者は更に質が悪く、「やっぱ、オレ優秀じゃん」と勘違いして段々と鼻が高くなっていくのです。この状態は非常にマズイ。ただでさえ、先代の子供という立場の人間なので反論しにくいわけですが、その上、優秀となると一切の議論が出来なくなる危険性があります。


仮に、後継者がトップダウン経営が嫌いだと思っていたとしても、後継者が有能さを普段道理に発揮しすぎてしまうと部下が盲目的に従うようになるのです。


こうなると、どの会社の組織でも起きる問題と同じように、社長の周りにはYesマンが集まるようになっていく。。。意見や思考の多様性が失われ、社長の一声で会社が動くようになってしまう危険性が常にあるのです。


後継者がどれだけ人当たりの良い人であろうと、思いやりがある人であろうと、部下から「優秀だ」と過度に評価され過ぎてしまうと、社員が社長に何でも依存するようになってしまい、いつしか何でも社長を頼るようになってしまう場合もあるんです。


これが、意図せぬトップダウンの原因です。




さて、どうするか?

 とにかく、社員に答えを渡さず考えさせることです。失敗から学んでもらう事です。

間違っても「自分でやった方が早い」なんて考えては駄目ですよ。


人が育つかどうかは、有能な人がトップにいる組織では「我慢」これに尽きます。

特に後継者は、有能であっても、あえて有能さを表に出さない方が良いです。

「能ある鷹は爪隠す」、これ、社会で生き残る戦略としても重要だと思います。



あなたの会社、意図せぬトップダウンになってません?

少し、間抜けな社長を演じてみてください。



以上、ランナーズ関根でした。












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