ホテル事業での苦い経験、その③をご紹介します。
【感覚の違いに戸惑う】
田舎の中小企業であれば、よくある話ですが、現場のスタッフは指示待ちに徹底している状態でした。「言われたことはやりますが、それ以上の事はやりませんよ」という雰囲気がバシバシ伝わる感じでした。
こりゃ、無理だと感じ、「自分で仕切るしかない」と考えるわけです。
数字が悪化していく中で、「何とかしよう」という意識を持った人は皆無でした。
一見すると、確かにそう思えるのですが、人間はそんな単純なものではないという事を後で気付くことになります。
これは性善説かもしれませんが、どんな人であっても自分が所属している会社、組織の業績が良くなって欲しいと思う気持ちは持っています。しかし、それを引き出せるかどうかが、トップの力量になります。それを見誤ると、不のスパイラルに陥ります。
さて、この状態でトップダウンでいろんな事を進めたら、どうなるか?
誰でも容易に想像つくと思います。
予想通りになりました。
【やる事、なすこと、失敗だらけ】
とりあえず、数値から見えた問題個所を片っ端から何とかしようと、新たな集客企画を考えて試してみました。スタッフは、一見、一生懸命にやってくれていますが、実際は心血を注いで取り組んでくれることはありません。見た目だけです。
何をやっても結果は出ない。やればやるほど、現場も疲労が溜まり、私への不満も鬱積してきます。もう、災厄の状態でした。更には、父親、経営には関係ない母親からも職場を離れたところで毎日のようにダメ出しされ続け、この状態が3年くらいでしょうか、続きました。
途中、キャンプ場を敷地内に開業したり、巨大な貸農園のような事をやったり、様々な事を試しましたが、組織としての一体感を全く感じる事はできませんでした。その間も数字は低迷を続け、施設の老朽化も深刻化し、想定外の修繕が発生し、毎年、焦る事ばかり続きました。
このままでは、本当に自分自身も潰れてしまうと感じていまし、実際、精神的にも相当追い込まれていました。全く頭が働かず、ボーとすることが多かったように思います。自分は全く存在価値のない人間だと思うまで、追い詰められていました。
そこで、自分の右腕となって助けてくれるプロが必要だと考え、ネットでいろいろ検索し、ホテル業界でセミナーなどを行っている方にたどり着き、相談に乗ってもらいました。
幸いなことに、その方は、初対面の私にも親切にしてくれて、有益なアドバイスをくださいました。そして、このままでは無理だから、腕の良い支配人を紹介してもらえる事となりました。さて、この先どうなったのか。。。
当時は、まだ私が本当の問題の根っこに気づいていなかったのです。
それが、全ての事を招いている原因でした。
次週に続きます。
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