都会にある外資系IT企業で働いていた私でしたが、34歳の時に田舎の同族企業へ入る事に。
企業規模、業務内容も異なるので当然ながら違いはあると覚悟していましたが、全く予想していなかった事に気づきました。今回は後編です。
田舎にはキャリアの選択肢がない
これは、非常に厳しい環境です。私が田舎で働くまでは、自分のスキルを高めてどんどんキャリアアップするために会社を変えていくのは当たり前と思っていたのですが、田舎ではそういう選択肢というか、手段がない。入った会社でいかに出世できるかが重要になってくる。今では昔ほどではありませんが、昔は転職したとなると、どこか問題のある人という見方を田舎ではされていたそうです。
こうなると、社員はどういう行動に出るか。。。
「黙って、やることをやるしかない」
全てが、こういう人達ばかりではありませんが、経営層、上司からの指示に盲目的に従い、自分の意見は言わず、もめごとを避ける。特に同族経営の会社では、同族出身の役員や経営者に異を唱えようものなら何をされるか分からない。。。という恐怖心があるため、絶対に自分の意見を表に出さない。
これって、働いていて楽しいと思います?
この事実を知って、本当に驚きました。なんという差なんだろうと。。。。
でも、現実問題として、田舎ってこういう事が起きてるんですよ。
アトツギが注意すべきこと
社員の本音を引き出すには時間がかかる。今、云々と聞いてくれていても、本当に人間関係ができていなければ本気で賛同してくれているかどうかは、分からない。
なので、田舎の会社を経営する際、「クビ」とか「異動」とかこういう言葉は余程の理由がない限り、冗談でも経営者は口にしてはいけない言葉なんです。都会の会社でも、こういう言葉を口にする上司は最低ですが、田舎で同じことやったら部下には相当深く楔が撃ち込まれる状態になります。絶対にだめ。
アトツギがやるべきこと
社員を生かすために、一緒に切磋琢磨してもらうために、より社内での活躍の場を用意する事と、自分は専制君主ではないという事を徹底して社員に理解してもらう必要があります。時間をかけて距離を縮め、何でも意見を言い合える関係性を作れるかがカギです。それができれば、社員からも信頼され、いざという時に本気で力になってくれると思います。
おそらく、都会からやってきたアトツギ、あるいはM&Aで送り込まれた経営者は、このことをわかっていないから、会社の経営に失敗するのではないかと思います。
終わり
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